徒然日記 次へ進む ホームに戻る
豊作を祈願して葉山に登る(1996春)
その 1
葉 山 参 道

葉山登山口集合写真。みんな登る前なので涼しげな顔(96'6月)  私たちの住む山形県長井市の西側に朝日連峰という「大朝日岳・1870m」主峰とする南北に連なる山脈があります。
 その断層崖(この1200m内外の山脈は、私たちの住む置賜盆地を流れる最上川河畔からの隆起運動によって、花崗岩が持ち上げられた結果出来た)の一つである山に、『葉山』(1200m) と言う山があります。
 1393年(明徳4年)丹後国の行者・恵法律師がこの地のとある古池で、薬師如来像を見つけました。そして、その時そこにいた白い兎に導かれるままこの葉山に登り、その山頂に安置したと言われており、その葉山に至る道を『葉山参道』と呼びます。
 大人の脚で登り3時間、下りでも、2時間の道のりになります。


 葉山とはどんな山?

汗をかいたので一休み・・・ブナの梢を風が渡ります(96'6月)   山形県には、ハヤマとい地名が多くあります。ハヤマは「葉山」・「羽山」・「端山」等の文字が当てられます。が、そのいずれも、祖霊の住む山として里の人達から仰ぎみられる位置にあります。
 縄文の昔から人々は、肉体は滅んでも霊魂は決して滅ぶことなく人の死後、肉体をさった霊魂は、山に登り住み子孫を見守ってくれるものと思われていたようです。
 このハヤマは、「端山」すなわちこの世とあの世の「はじ・端」という意味であったと言われ、またの名を「仏山」と呼ばれており、祖霊信仰の対象でありました。
 祖先の霊は年月を経る事によってやがて神になり、その神が里の子孫暮らしをを守る・・生活する事イコール食を守る事によってやがて「作神信仰」となり、農業とりわけて稲作の信仰を集めることになったのだそうです。