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満員御礼・利き酒コンサート('97 3月)
その 1
「新酒利き酒コンサート」

東洋酒造  3月8日(土) 夕方6時30分から「鄙の影法師」を造っている山形県長井市の東洋酒造 酒蔵にて恒例の「新酒利き酒コンサート」を開催いたしました。
 今年で、3年目になりましたが毎年日程を何日に・・と決めているわけでも無いのですが、何故か雪混じりの寒い日になるようです。
 この日も朝起きた時は、青空だったのですがねぇ・・・・(誰の"行い"が悪いんだろう)
 始まっても相変わらずのみぞれ混じりの空模様でしたけれど、用意した50脚のパイプ椅子が足りなくなるほどの方達を迎えることが出来、大変楽しいひとときを過ごせました(^_^)
3時を回った頃から準備を始めます。バンドの自前PAを持ち込んでセッティングです。
ずらりと並ぶお酒  私たちのバンドは、ギター・バンジョー・マンドリン・ベースとベース以外は生楽器なのでマイクは、5本、ベースギターダイレクト入力用に1本、ピックアップの付いたギター用に1本と最低でも7チャンネルのラインを引き回します(^^;)
 しかし、自分たち専用のPAなのでセッティングは、ごく簡単に出来るようにしてありますし、ミキサーにディレー、アンプとごくシンプルでまにあうので、セッティングそのものは楽勝(単に、手抜きかもしれないが)で、会場によって、ボーカルの声の調子によって、トーンコントロールのLow/Highを触るだけであります。
 そんなこんなしていると、取材申し込みのあったY紙系のM記者の方と、某雑誌の記者から写真を頼まれたフリーフォトグラファーのU嬢さんがいらっしゃって、寒い酒蔵の中で談笑する私たちであります。もちろん寒い中で談笑出来るのは、お酒が有るからですけれどね。
 しかし、今日は渉外担当の一番良くしゃべる(^^;)バンジョー遠藤が仕事を抱えて開始ギリギリまでこないので、残るメンバーは無口な口べたな割には、『六口(ムクチ)』で余計なことをしゃべる過ぎるために、取材が捗らずに時間ばかりが過ぎるのであります。
 開演時間が近づいて、三々五々お客さんがいらっしゃいます。w(゚o゚)w OH! 今年は集まりが早いぞ!!
新酒をしいんする客さん  バンジョー遠藤も会場に駆けつけ、食事を軽くとった後、ボチボチと始めました。
 しかし、さ・寒い・・・手がかじかんで辛いぐらいです。私たちも早々に、新酒で(^O^)/C□☆□D\(^_^ )カンパーイ!し、飲みながらコンサートを進めます
 長井の地酒を長年育んできたこの酒蔵は、風が吹くと何処からともなく冷たい空気が流れて来ます。
 こうした空気の流れすらも、この蔵に住み着いている麹以外の多くの微生物たちと一緒になって、ここのお酒を醸し出しているのだろうなぁ・・などと考えて、曲を弾いているとマンドリンのフレーズを弾き間違います(_ _;)
東洋酒造の専務さんと杜氏さん  コンサート半ばで、東洋酒造の社長に挨拶をしていただきます。
 地方の本当に小さな酒蔵は、市場のシェアのほとんどをビールに占められている今では、減産せざるを得なくなっており、その上、日本酒の市場シェアは大手の蔵元がそのほとんどを占めているので辛い現状だ・・と言う話がありました。
 しかし、この酒蔵のこの杜氏さんの頑固な酒造りの方針もあって、減産の続く酒蔵の中であっても、東洋酒造の醸造量は横這いからやや伸びに転じているとの話も有りました。
 続いて、今年のお酒について杜氏さんの話が有りました。
 今年は、昨年の豊作を受けて米が固い事もあって、いわゆる「キレの良い」すっきり系のお酒になった・・という事です。
 「私は美味しい酒は造りたくない。私は、みんなが旨いと言ってくれる酒を造りたい!美味しい酒・・と言うのは、いわゆる品評会で賞をもらえる酒の事です。そんな酒より、飲んで旨い!と言ってもらえる酒が造りたい」
  と言っていたのが印象的でした。
 そうそう、今年の「鄙の影法師」も酸味を感じるすっきりした味です。
 キリッと冷やして飲みたいなぁ・・と言う感じで、本当に毎年・毎年味が違うのには、驚きですねぇ。
 冬は雪が少なくいわゆる暖冬だったのですが、結構朝晩冷え込んでので、酒造りには向いていた冬だったのだそうです。
 ここで、コンサートに乱入がありました(^^;) 地元の若い人たちが作っているウィンドオーケストラの方達です。
 彼(女)等は、中学や高校、あるいは大学の吹奏楽部のOBやOG達で、吹奏楽部を卒業してしまった彼らは、それ以降自分たちでクラシックを演奏できる場が無かったこの地に、みんなで寄って練習できる場所を作ってしまった方達です。
 彼(女)等のこんな動きが、長井でもクラシックをより身近な音楽にしてくれるのでは無いかなぁ・・・
ウィンドオーケストラの方たち  金管楽器を6種類ほど持ち込んで、春のコンサートのPRを兼ねて演奏していきました。曲目は影法師のレベルに合わせたのか(^^;)、「津軽海峡冬景色」や「北酒場」なんでありますねぇ、これが・・・・もちろん、コンサートにいらっしゃってくれた、特に年輩の方達には、大受けであります。
 う〜ん・・いつもクラシックの曲ばかり練習している彼等(彼女)達なのに、突然「津軽海峡、冬〜景色〜」とトロンボーンで練習したのでありましょうねぇ・・・・  家族の方も、娘や息子の身(頭?)を案じなかった・・かしらん(^^;)