さわのはなネットワーク(1997,01)

 去る1月19日山形市の総合福祉センターを会場に「さわのはなネットワーク」を開催いたしました。

 マスコミ各社のご協力により事前の案内がなされたため生産者、流通関係者など予想を上回る15名の参加をいただくことができました。また当日参加できないものの問い合わせをいただいた方が10名ほどあり「さわのはな」に対する関心の高さを改めて感じたところです。

 会の模様を簡単にまとめましたので参考にしていただきたいと思います。

 1 さわのはなの栽培と販売の実践報告
               さわのはな倶楽部 遠藤孝太郎

    5年間の直販の実践とさわのはなの取り組み

☆ 問題点

(1) 登録米販売店での取り扱いをしてもらうための3点セット
  (産地・年産・品種) 表示をすることが困難。

(2) 食味は良いが収量が上がらないので見合った価格で売れるような流通の開拓

(3) 種子の確保が難しくなってきた。

 2 平成8年の作柄と食味について
               農業コンサルタント  鈴木 多賀

    近年にない収量と食味が得られた平成8年の稲作について
    稲作期間の天候と作柄について
    8年産の食味に影響を及ぼした要因
    食味計各社の要素の違いについて
    平成9年の天候と作柄について

 3 自己紹介の中から・・・・

 「さわのはな」の食味については現在作付けしている人、その流通に携わっている人は高い認識を持っている。しかし、それ以外の人には市場で求めることができないので現在の品種との比較をする機会がなく、「さわのはな」を求める事ができる場所が必要と思われる。

 4 質問・意見交換の中から・・・・
               <<『Q』は問題点 『A』は答えまたは話し合いの内容>>

(1) 種子の確保について

  経済連による種子の生産が終了したためその確保をどうするか

  Q 自家採種による品種の特性の変化は大丈夫か
  A 自家採取でも適正な方法で行えば2〜3年は特性が失われることはない。

  Q 自家採取する上での注意点
  A 品種の混じりをなくすため作付け場所、使用機具には十分注意をはらう。

  Q 長期的種子の確保はどうすればよいか。
  A グループ内で種子の生産に取り組む必要がある。

(2) 栽培技術について

  Q 収量と食味について
  A 多収を目的とすれば倒伏などで品質の低下につながりやすい。

  Q 農薬の使用量について
  A 現在の航空防除まで含んだ防除体系は必要以上になってる場合がある。
    個別の圃場の状況に応じた防除が必要。

(3) さわのはなの流通について

  Q 希少価値を目指すのか作付けの拡大を目指すのか。
  A 作付け面積が少ない方が価値がある(流通関係から)
  A さわのはなの価値を高めるためにも一般の人が求めることが
    できる流通が必要(生産者)

 予定の時間を大幅に越えて話し合いがなされ様々な情報を交換することができました。
 会の組織化とか方向性ということはまったく考えていなかったのですが引き続き情報の交換を積極的に行って参りたいと思います。

 当日ご参加の皆さん本当にありがとうございました。

 私たち影法師が中心となる「さわのはな倶楽部」では今年の取り組みについて次のように考えております。

1 種子の栽培に挑戦

 さわのはなの良さを知ってもらうためにはある程度の生産量が必要で種子の供給がなくなればこのすばらしい品種がなくなってしまうと思われる。

2 登録米販売店での取り扱いを目指す。

 なかなか難しい3点セット表示ですが、各方面にご協力をいただき店頭販売ルートに乗せる努力をしたい。

* 種子について

 順調に進んで種子として供給できるのが平成11年の予定になります。
 今年の種子が必要な場合は準種子となりますがお送りいたしますのでご連絡ください。


「さわのはな」ネットワーク ・・・・・・Vol,2

「さわのはな」ネットワーク ・・・・・・Vol,3

 一つ前に戻る・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

「さわのはな」その生い立ちと歩みに進む

 影法師のホームページへ・・・・・・・・・・・・・・